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   雑学・雑話の部屋
     46年前?・・・

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投稿者 スレッド
monoru
投稿日時: 2009-9-15 13:05
管理人
登録日: 2008-4-5
居住地:
投稿: 9
46年前?・・・
46年前?・・・

東京オリンピックが1964年の出来事でしたので、その前年というと1963年、
ということは、46年前?・・・。

数十年ぶりに発見された文集に載っていた私の記事を数回に分けて紹介しておりますが、もう46年も前の話になることに驚いております。

16歳の夏休み。
まだ私は高校1年生でした。
取り立ての原付免許証を手に、無謀な旅行に飛び立った私の体験記です。
掲載の写真も、白黒で、時間の経過を物語っています。

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「一人ぼちの旅行-3」


(写真は、千葉県木更津から神奈川県久里浜までのフェリー乗り場で)

【くじけるな】
栃木県の氏家町という所まで来たら雨は小降りになった。
このままでは風邪をひいてしまいそうなので、道路沿いのある家の納屋を借り、そこで着替えをさせてもらった。
ぬれた衣服はしぼってビニールの袋に入れリュックにしまった。
なんだか頭がクラクラする。
すごく眠い。
一晩中眠らなかったからなのか、このままここで眠りたいと思った。
でも、今日の目的地は茨城県の大洋村という所に決めていた。
眠っているひまなんかない。
距離もまだ半分くらい来ただろうか、ここで眠ってしまっては計画が狂う。
しばらく休ませてもらい、空を見ると雨がやんでいた。
きっと茨城県は晴れているに違いない、と僕は信じ、礼をいってそこを出た。
着替えしたての乾いている衣服というものは、とても気持ちのいいものなんだ、と思っていると、20キロも走ってないのに、また雨が降ってきたのだった。
せっかく着替えしたのに、悔しいったらない。
泣きたくなるような気持ちを抑えながら、なんとか宇都宮まで来た。
時計は午後3時半。
ひどい降りではないが、それでもかなり濡れてしまっていた。
でもここでまた着替えるわけにはいかない。
あと着替えは一回分しかないのである。
それも濡れたなら、この旅行は失敗することは眼に見えていた。
「ここは上山じゃないんだ、一人なんだ、くじけるな!」
と、僕は自分自身に向かって強くいい聞かせた。

僕は水戸に行く道をたずね、第二の難関、宇都宮、水戸間を突っ走った。
国道なのに舗装もされてないデコボコ道である。
これには僕も参ってしまった。
雨はどこまで行っても降り注ぎ、道の悪さとあいまって、さらに疲労が増すのだった。
「雨さえ降らなけりゃなぁ・・・」
と、僕は半べそをかきながら走った。
体は、もう感覚がないほどに冷え切ってしまっている。
さらに熱が出てきたようだった。
頭の痛みがひどい。
水戸市内にたどり着いたとき、ほっとしたのか、頭の痛みが増してきた。
もうこれ以上は走れないと、体中が訴えてストライキを起こしていた。
それに都市部は道が複雑に入組んでいて、なおいっそう辛いのだった。
「どこをどう走ればいいんだ」
などと独り言をいいながらも、もう倒れこみそうだった。
こんなところで倒れるのはゴメンだ、などと意気込むのだが、もう体がいうことをきかない。
とうてい目的地の大洋村までもたどり着けそうにないのだった。
僕はあるだけの体力をふりしぼり、なるべく安い旅館を探そうと思った。
しかし、探し回るだけの体力すらない。
眼に入った旅館かホテルか、とにかく飛び込んで「泊めて下さい」と言った。
大きな玄関で、高そうな雰囲気だったが、今は財布の中身を考える余裕はなかった。
奥から出てきた女中さんが、濡れた僕を見てキャーとか、奇声を発したように覚えている。
それから、もっと安い旅館があるから・・・とかいって、その道順を説明してくれたのを覚えている。
倒れこみそうな僕は、重い足取りで、さらに少しだけ移動して、その旅館の玄関に入ったのを覚えている。
その後のことはほとんど覚えてなかった。
気が付けば、布団の中にいた。
たぶん、濡れた衣服を脱ぎ、浴衣に着替え、布団をしいてもらい、もぐりこんだのだろう。その途切れ途切れの記憶の一コマが、思い出された。
テーブルの上には、手の付けられてない料理が並べられ、一枚の新聞紙がかけられていた。
部屋の片隅には、誰が運んだのか、新聞紙の上に僕のリュックが置かれていた。
僕は、再び深い眠りへと落ちた。
(次回へ)
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